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【特捜部Q Pからのメッセージ】ネタバレ!宗教がらみ?連続誘拐犯から子供を救え

特捜部Q、Pからのメッセージの日本版ポスター

引用:Flaskepost fra P (2016) - IMDb

 

久々の更新になってしまいました。

 

北欧ミステリーの傑作、特捜部Qの映画化であるパート3、2016年に公開された「Pからのメッセージ」のネタバレ詳細を書いていきます!

特捜部Q映画シリーズの中でも特に好きな作品でして、なぜかというと女性がレイプされるシーンがないから…。残虐なシーンがないというわけではなく、子供が痛い目に遭うシーンはあるのですがね…(^_^;)

この回ではカールが精神的に追い詰められており始めのシーンからなんだか心配なのですが、それだけにアサド(やローセ)との絆も強まっていきます。

 

では書いていきますね。

 

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ボトルに入ったメッセージが見つかる

拘束され、水に濡れて血で傷ついた子供の手が、紙に何かを書き留めている。
緑のボトルを側に寄せ、その中に紙を忍ばせ、ボトルを水の中に隠す。

イカダのように水に浮くその場所に、懐中電灯を持った誰かが入ってくる。

緑のボトルは水中で風化し、そこには白骨化した骸骨も沈んでいる。

そのうちボトルは海に浮かび漂流する。
水泳をしていた人が砂浜から上がり着替えを手に取ると、その下に緑のボトルがあるのを見つける。

 

特捜部Qのオフィスにアサド(ファレス・ファレス)ローセ(Johanne Louise Schmidt)がいる。
ローセがアサドにスパーリングを頼みしばらく運動するが、何かアサドは気がかりなことがあるようだ。

電話をとり、カール(ニコライ・リー・カース)に連絡をするが、留守電が応える。

 

そこへバク(Michael Brostrup)パスゴー(ヤーコブ・オフテブロ)が特捜部Q向けの事件「ボトルのメッセージ」を携えてやってくる。
(パスゴーは新しく入ってきたらしくアサドとは初対面)

バクはカールの居場所を訪ねるが、ローセが「何もせずそこらをうろつき回ってたから、みかねて課長が休暇を命じた」と説明した。
「今回ばかりは…(もうダメだろう)」とローセがバクに話しているのをアサドが遮り、「カールは明日出勤します」と言い切る。

 

証拠品袋にはボロボロになった紙が入っており、退役軍人の男が浜辺で見つけたらしい。
紙に書かれた文字は滲んでおり、ところどころに血が付着している。
アサドは研究所にそれを送ることにした。

 

カールの家。
カールは仕事着のコートを着て、出勤しようとしているが、どうしてもできないようだ。

ソファに座り込んでいるとアサドが入ってくる。
出勤する予定だったカールを迎えにきたのだ。
アサドと一緒にやっと家を出たカール。遠くのフィールドでは子供たちがフットボールをしている。

黄色い花が咲き誇る平原にある一軒家の中。
幼い姉が弟にお祈りの指示をする。
ラケル(アマンダ・コリン)は寝たきりの祖父を介護している。
イリーアス(ヤコブ・ローマン)は黄色い花が咲く平原がトラクターで耕されるのを眺めている。
眠るきょうだいの腕には赤い紐に小さな十字架がついたブレスレットが巻かれていた。

 

教会では洗礼式が行われている。
プールに入り頭から水に浸かっている。
ラケルとイリーアス、その子供たちも出席していた。
そこにドアを開けて男(ポール・スヴェーレ・ハーゲン)が入ってくるが、ラケルとイリーアス始め教会の人は彼と顔見知りの様子。

 

男はイリーアスの家に招かれて話をしているが、会話の中でイリーアスは土地を売却したことを告白するので、生活が苦しいことが窺える。
そこへ子供たちが就寝の挨拶に部屋に入ってきて、姉マウダリーナ(Olivia Terpet Gammelgaard)は男に「神父様」と声をかけた。
マウダリーナの腕にブレスレットが巻かれているのを見る神父。
そのブレスレットは教区のメッセンジャーになったことを表すものだった。

神父はマウダリーナの手をとり、「ご両親のように君の心には光が灯っている」と話す。
しかしマウダリーナは不穏な空気を感じたのか、眉を少しひそめ、神父の手から自分の腕を少々強い力で抜き取る。
神父は気まずい顔で俯くが、両親は誇らしげに微笑んでいる。

Pからのメッセージ一場面

家の外で神父を見送るイリーアスとラケル
別れの挨拶をするがラケルの首に手を置き、必要以上に触る神父の手つきに、ラケルは不審を覚える。

 

車の中で顔を天井に向けて休んでいる神父。
幼い頃の自分なのか、「女性に顔を撫でられている」「びくつきながらお祈りをしている」光景を思い浮かべている。

科学捜査の研究所。
「血液反応あり」というメッセージがパソコン画面に出ている。

特捜部Qのオフィスではカール、アサド、ローセがボトルに入ったメッセージの解読に挑んでいる。

「バス停」「子供たち」「ママ」「パパ」という字が読み取れる。

アサドが状況を整理。

  • ビンは長い間海中にあった
  • 藻は付着して6〜7年
  • 文字は船のタールで描かれている
  • 灯台が描かれていて陸地の近くだと推測できる
  • 紙には大量の血液がついていた
  • 差出人名はPで始まる
  • 「ママとパパ」という言葉遣いからおそらく子供である
  • 「…カイされた」という文面は「誘拐された」だろう

 

もし誘拐されたなら、現在地か、犯人を手紙に書くはずなので、残りの一部分は「男の名は」だろう。

そして、残りの文面は「エホバが救ってくれる」と推理。つまりエホバの証人の信者である子供が、過去10年間で行方不明になっており、メッセージを書いたのはその一人だとアサドは推理する。

ローセに過去の誘拐された子供の情報を集めるように頼むアサド。
何も言わずにただ座っているカールをチラリと見て去るローセ。

 

カールは「過去10年間で誘拐された子供は二人いたが、Pのつく名前でもエホバの証人でもなかった」、と二人に伝える。
アサドはカールの刑事としての優秀さを垣間見て、指摘に礼を言う。

 

科学研究所。
研究員の男が消えた文字をアサドとカールに解説している。
詳細に喋ろうとして先に進まない解説に焦れて、カールはパソコン画面を勝手に操作し、先へと促す。

消えていた文字は

  • 「ラウトロプヴァング」というバルレプにある道の名前
  • 「ここに他の子供たちもいた」

 

学校。

子供の工作である人の頭を指で押すカールだが、触っているうちに目が取れてしまう。
アサドは教師に行方不明になった子供がいないか聞くが、そんな子はいないと言う。

虐待されてた子供はいるかという質問には「何人か」と答えるので「エホバの証人の子供では?」と質問すると

「自分の担当していたトレクヴェがそうだ」と返答がきた。

トレクヴェは両親の意向で一年の途中で退学している。指導要領では「子供たちは火曜日に学校を休んだ。翌日両親は宗教活動でオーストラリアに行った」と説明があるだけだ。

アサドは宗教活動のために突然中退するなんておかしい、しかも学校側も誰も確認してないし、と問い詰めるが、教師は「規則通りに対応しています」とうんざり気味。

 

話を聞きながら子供たちが遊ぶのをみていたカールだが、
「子供たち」という言葉が気になり、他にもきょうだいがいたのか、と質問する。

資料を見ると、ポウル・ホルトという兄がいたことがわかった。
Pで始まる差出人の名前と一致する。

アサドはきっと二人は生きていて、あのメッセージもいたずらだ、と話すが、カールは返答しない。

 

犯人がまた幼い姉弟を誘拐する

Pからのメッセージ子供の帰宅

学校が終わって帰宅する子供たちの集団を、車の中から誰かが見ている。

ファッション雑誌を見ながら歩くマウダリーナに、雑誌を見せてもらえなかった弟セームエルはそんなの見たらダメだよ、と諭す。

そこへ神父が車に乗って現れ、「家まで送る」と提案する。
弟は乗ろうとするが、マウダリーナは断る。

しかし何度も「家まで送る」「結構です」のやりとりが繰り返される。

あまりにしつこいし、神父だしまぁいいかということできょうだいは車に乗るが、車の中に乗った瞬間マウダリーナは誘拐されると直感し、「やめて下ろして」と騒ぎ出す。

神父は無理矢理二人を車に乗せて去るが、それを少し離れたところから犬を散歩する男性が目撃していた。

 

次の場面、ラケルの悲痛な泣き叫ぶ声が平原に響いている。

ラケルたちの家

 

トレクヴェやポウルが今どこにいるのか、ローセに調査してもらうと、両親がすでに他界していることが分かった。
宗教儀式の一環ということで特に捜査は行われなかったようだが、カールはエホバの証人は薬を使わないはずなのにおかしいと話す。

 

カールとアサドはある団地にトレクヴェとポウルを探しに入る。
住人と言い争っていると、トレクヴェがやってくる。
兄が書いた手紙が見つかったことを話しても知らないと返され、ポウルが今どこにいるか質問しても「知らない」の一点張りだった。

 

カールとアサドはその様子におかしなものを感じ、外でしばらく待つことにした。
するとトレクヴェがやってきて手紙を見せてほしい、と頼む。

 

神父の男がある家にやってくる。
女性が夕食を準備していて、神父が入ってきたのに驚き「クリスチャン」と呼ぶ。
女性とクリスチャンは恋愛関係のようだ。

 

取調室。

トレクヴェはカールとアサドに誘拐されたときの様子を話している。

  • 兄と自分は生きていて、繋がれていた
  • 工場や道路のような、大きく連続的で金属的な音がずっとしていた
  • 男はハサミで兄を殺してそれを無理矢理見させられた
  • 親は話したらエホバに罰せられると恐れどこにも訴えなかった

泣くトレクヴェをアサドが抱き締める。

 

警官リーサ

ビヴォー警察署。

きょうだいの連れ去りが目撃者から通報されるが、年配の男性警官は「ただの親子喧嘩だよ」と無関心。

女性警官リーサ(Signe Anastassia Mannov)が疑問を持って調べようとする。

 

特捜部Q。

特捜部Qの面々とヤコブセン課長(ソーレン・ピルマーク)ラース・ビャアン副課長(Morten Kirkskov)が捜査方針を話し合っている。

海流を考慮して捜査範囲が決められているが、範囲が広すぎて捜査費用も莫大にかかる。
少年は、犯人はノルウェー語を話したと証言したが、海流を鑑みるとノルウェーは捜査範囲ではない。

おそらくビーチ沿いの家か船小屋、ハウスボートが犯行現場だろうと推測するカール。

アサドは、金属音の正体がなんなのか突き止めようと提案する。

そこへ電話が入り、ローセが応対する。

考え込むカールに鉛筆を投げ、ビヴォー署からスカルス付近で子供が連れ去られたとの通報を知らせる。
そこは「神の弟子」の教区であった。

 

アサドはそこへ行って調べようというが、ヤコブセンはビヴォー署の連絡を待てばいいと制する。
そこでカールは「病気になった親戚に会いたいから休暇を延長してください」と言い、独自に動くことにする。

 

捜査を開始するカールとアサド

スカルスへ向かう車の中。

「神の弟子」はイエスがテキサス生まれだと言っていてイカれてる、とカールが話しているのを、アサドは「あなたが戻って嬉しい」と皮肉る。
カールは信仰などどれもイカれている、ただの一過性の悪習だと、イスラム教を信仰するアサドに吐き捨てる。

アサドはただ偉大なものの存在を信じ、心の安らぎを求めているだけだ、と諭す。

「だが殺しあってるじゃないか」とカールは宗教への不信感を漏らす。

アサドは「それで自分にその考えに賛同してほしいと?あなたの信じているのはブラックホールだ。(そんなの賛同できない)」と返す。

 

ビヴォー署でリーサに会い、誘拐事件について聞くカールとアサド。
カールは二人で聞き込みをするつもりだったのに、リーサは地元警察がいた方がいいだろうとついてくる。
地元の家々を訪ねるうちに、イリーアスとラケルの家に辿り着く。

 

子供の誘拐が通報され、聞き込みをしていると話すが、イリーアスは「知らない」と答える。

カールは「このうちの子はセームウェルとマウダリーナか?」と訪ねるが、イリーアスは「今は子供たちはスウェーデンの叔母の家に行っている」と話す。

家の中で詳しく話を聞かせてもらえないかとアサドがいうが、イリーアスは「お断りします。特に彼(アサド)はね」と拒否。

カールは「彼が都会人だから?」と質問するが、イリーアスは答えずに中へ篭ってしまった。

家の中ではラケルが泣き続けていて、イリーアスは外へ聞こえてはいけないとなだめる。

 

特捜部Q。

トレクヴェがさまざまな音を聞き、監禁されていた場所で聞いた音を特定しようとしている。

 

スカルス付近のバー。

リーサとアサドとカールは資料を見ながら食事をしている。
リーサが世間話をしようとするのに、カールがそっけないので、アサドは「最後に女性を誘ったのは?」と笑う。
水曜日なのにバーが騒がしいのでカールが不思議がると、リーサが「明日は『昇天の日』よ」と説明する。

ポウルたちが誘拐されたのは2008年5月11日で、聖霊降臨祭だったので、犯行は宗教の祝日だと気づく二人。

捜査を国内に広げ、祝日から一週間以内に緊急治療室に入った人を調査するようにとローセに電話すると、「2008年12月は『キリストの家』の信者である二人の姉妹が誘拐され、夜に親が通報を撤回。末娘以外の家族は全員タイへ移住している」という情報が分かった。

さらに、イリーアスについても妙な点があるとローセは言う。

 

クリスチャンと女性がベッドでキスをしている。
女性はクリスチャンを愛撫しようとするが、クリスチャンは女性が自身を愛撫するように促す。
それを見ながらクリスチャンが笑いだすので、女性は気分を害する。

 

水に埋まりそうなほどの桟橋をクリスチャンが渡っていく。
マウダリーナとセームウェルが繋がれている小屋にクリスチャンが入り、マウダリーナの見ていた雑誌を私、それを見るように強要する。

言うことを聞かないマウダリーナにクリスチャンが「救いの道は神のみだ。助けてもらうように祈るしかない」と脅す。

 

マウダリーナが祈るのを見ながら、クリスチャンは昔のことを思い出す。
母親から何度も祈りを強要されている少年。
その母親を反抗的に見つめる一人の少女がいた。

 

黄色い花が咲く平原の家から、イリーアスがどこかへ出かけようと出てくる。
そこにカールが来て呼び止めた。
イリーアスは方々へ連絡し、金を67万かき集めていたのだ。

問い詰めるカールにイリーアスがキレて殴りかかる。

カールが前回も同じ事件があり、一人だけしか助からなかったと話すと、イリーアスとラケルは諦めて話すことにする。
アサドは家に入れないとイリーアスがいうが、ラケルは子供たちのために来てくれたのだと、家に招き入れる。

 

セームウェルとマウダリーナの部屋を調べる。
犯人からノルウェー語で、子供たちを誘拐した、身代金を用意しろと言われたと話すラケル

犯人は資産額も知っており、「ヨハネ」という知人で、教団の伝道師だと明かす。

イリーアスの家で聞き込みをする刑事たち

金の受け渡しは、今夜7時15分ハンブルク行きの列車に乗り、車内で指示を受けた後バッグを隠して下車するようにという指示だった。
身代金をうけ渡した後に子供が解放される手順だが、誰かに話したら子供は殺される。

しかも殺す前に何かをさせ、二人を天国に行かせないという。

 

カールは列車には警察も乗り込む、子供が死んで生きていけるのか?と両親に話す。
アサドは「二人が決めてほしい。しかし、彼(カール)は正しい」と二人を説得する。

イリーアスとラケルは警察が関与することを受け入れるが、失敗したらカールの責任だと突きつける。

 

身代金受け渡し大作戦敢行

 

捜査部。

ヤコブセン課長がチームに指示を出す。各駅に私服警官を配置し、父親と同じ列車に警官が乗り込み、列車と同一ルートを2台の車で並走する作戦だ。
ビャアン副課長は一人の誘拐犯のために大袈裟では?と発言したので、カールが「奴は誘拐犯ではない。計画的な連続殺人犯だ」と指摘する。

アサドもこれが失敗すれば姉弟の命が危ないと注意したので、ビャアンは引き下がる。

アサドはヨハネスの似顔絵を配り、侮るなと捜査員たちに呼びかけた。

 

女性の家。

クリスチャン=ヨハネスは時間が来たため彼女の家を去る。
車の中で盲目になった少女が映った、ボロボロの写真を握りしめるヨハネス。

 

捜査室。

トレクヴェが音の正体を突き止めようと、ヘッドホンを耳にしている。

 

ヘリコプターと通信するカールは車にアサドと二人でいる。
アサドは「『ヘリ ブラボー ウイスキー 以上』と言わないと仲間だと認識できません。重要ですよ」とカールに注意する。
素直にカールはヘリにそう返すが、ヘリのパイロットとアサドは素直に従ったカールが面白くて笑い合う。カールは憮然とした表情。

 

教会の中。
捜査員がイリーアスの体に隠しマイクをつけて準備している。ラケルは後ろから見ている。
カールの手がいつものように震え出すが、列車の時間をアサドが知らせる。

イリーアスがラケルを何か言いたげにじっと見るので、ラケルが「イリーアス?」と声をかけるがイリーアスは何も言わずに出発する。

 

駅。
イリーアスが緊張してしゃがみ込むので、パスゴーが通行人を装って切符の販売機に促す。

 

車の中のアサドとカール。
アサドは8年前の手紙が自分たちのところに来たことで、セームエルたちを救えるかもしれない、と不思議がる。

カールは神の力かもしれないなんて馬鹿なと思うが、アサドは何か大きな力が働いている、従えばうまくいくかもしれないと話す。
「君のような賢い男がなぜ馬鹿なことを信じるんだ」と信じられないカールに、アサドは人生は神秘的なものだと考えたことはないんですか(神秘的なんですよ)と言うが、カールは「ない」と断言する。

 

列車には捜査員が乗り込んでいる。
並走するカールとアサド。
イリーアスの電話に着信がかかってくる。トイレへ行けと指示があるが、イリーアスは子供の声を聞かせてくれ、と話すが、ヨハネスは応じない。

ヨハネスはドアを開けさせ、カールは犯人は列車に乗っていないと気付く。
金が入ったバッグを投げろという指示だが、イリーアスがバッグを投げれば子供を返してくれるかと聞くと、ヨハネスは「そんなことを言った覚えはない」と言う。

 

橋を越えて森に入ったところで、バッグを投げろという指示。
カールとアサドの乗った車は列車に追いつくが、森に入ってしまえば列車に車は追いつけない。

 

イリーアスは指示されたところでバッグを投げ、そこでヨハネスの通信が切れたので列車から飛び降りる。

パスゴーが追うが間に合わず、イリーアスの体はそのまま森の中に投げ出されてしまった。

 

カールは無理矢理列車を追い越し、森に入る。
あまりに無理矢理すぎ、車が列車に衝突寸前だったため、アサドが「何するんですか?」と怒鳴るが、カールは「神様が守ってるんだろ?」

 

イリーアスが飛び降りたことを教会に設置された捜査本部で知るラケル

イリーアスは森の中でヨハネスの車を探し出す。
ヨハネスはイリーアスをハサミで突き刺す。

 

そこへカールとアサドがやってきて、ヨハネスは車で逃走する。
カールは車にしがみつき、ヨハネスの右肩を撃つ。

それでもヨハネスが車をバンプさせてカールを振り落とされてしまう。
イリーアスが大怪我を負ってしまったので、列車を降りたローセに電話しヘリを要請するカール。

そこで車が逃走する拍子に落ちた、ヨハネスが握りしめていた写真を見つける。裏には「ベッカ」とある。

 

病院に担ぎ込まれたイリーアス。
ラケルが病院に到着し、作戦が失敗したと報道され子供たちがテレビに映っていることを知ると、カールを責め立てる。

カールの手は震えている。

リーサはカールは全力を尽くしたと慰め、彼の手が震えていることから心の問題があり、助けが必要だと助言する。

 

ヨハネスのターゲットはカールに

 

女性の家。
大怪我をしたヨハネスが応急処置をしている。
テレビの中のカールを見つめ、「私を見ろ」と話しかける。

そこへ女性が「誰と話しているの?」と部屋に入ってきて、大怪我をしているヨハネスに驚く。

 

ベッカと書かれた写真をローセが調べるが、指紋は履歴がなく、デンマーク内にも情報がない。

 

病院にいるカールに、電話着信がある。
ヨハネスが「神を信じるか」「子供たちは二人とも死ぬ」と話す。

着信は切れ、カールは頭を抱える。

 

イリーアスの病室に入り、生命維持装置を止める男の手が映る。

 

カールは病院のエレベーター階で、電話の中からも病院のエレベーター到着のベルと同じ音がしたことに気付く。
すぐにパスゴーたちに病院の封鎖を命じ、イリーアスの病室に向かう。

 

ラケルは「イリーアスの目が覚めた」と病室内に呼ばれるものの、イリーアスの息に異常が起きている。
その時後ろからヨハネスがラケルの口を塞ぎ、注射器で首に薬品を流し込む。

手足が動かなくなり、倒れ込むラケル
ヨハネスは携帯をゴミ箱に捨て逃走する。

 

異常が起こっているのにアラームが鳴らないことに気づいた看護師たちが病室で対処に向かう。
カールは病院内を捜索するが、ヨハネスを見つけることはできない。
アサドはイリーアスの手を握り、ヨハネスが白衣を着ていたことを聞き出し、カールに電話で知らせる。

 

部屋を隔てたアサドから「ヨハネスは白衣を着ている」と報告を受けた時、カールはアサドの背後の部屋にヨハネスを見つける。
イリーアスに「神父を呼ぶか?」と聞くアサド。イリーアスはアサドの顔を撫で、息絶える。

 

階段に逃げ込い階下へ向かうヨハネス。
パスゴーは階段につながるドアに鍵をかけさせ、カールと共に駐車場を捜索する。

カールの手は震え出す。
「パスゴー」と呼ぶカールの声を、ヨハネスも地下駐車場の階下で聞いている。
駐車場の中にある車にパスゴーが座らされ、首を裂かれている。
パスゴーを助けようとするが、カールの背後にはヨハネスが迫っていた。

 

アサドはカールを探して地下駐車場に行くが、車がゆっくりと外に出てくる。

ハンドルに手を繋がれたパスゴーが首から血を噴き出しながら外に出て、そのまま大型トラックと衝突してしまった。

 

BMWに乗って軽快な音楽を聴きながら、黄色い花の咲く平原を走るヨハネス。

後部座席には眠らされたカールが乗っていた。

 

ヨハネスの回想。

ヨハネスは鼻血を出したまま椅子に座っていて、母親は薬品で鋏を消毒しながら裁縫をしている。
姉が母親に抗議すると、その薬品を姉にかけ、姉の顔は爛れてしまう。

 

地下駐車場の防犯ビデオを見るアサドとリーサ。
職員の車ではないBMWコンバーチブルが映ったので持ち主を調べると、ミア・ハンスンという近くに住む女性のものだとわかる。

 

警察署。
ローセが捜査員たちに、トレクヴェが監禁中に聞いていた音を聞いてもらう。
ある捜査員が、海に近い小屋だとすれば、あの音だ、と話す。

 

風力発電の風車が回る、水辺の小屋にカールが放置されている。
ヨハネスが小屋にカールを引き摺っていく。

 

アサドはミア・ハンスンの家に到着するが、すでに彼女は血を流して死んでいた。
ローセから風力発電の近くにある小屋が犯行現場だが、何百軒も該当する、と電話で報告がある。

ガレージにある車を調べると、薬品やガムテープと共に何枚も絵があり、「ベッカ」と署名がある。

 

レベッカ・ヘンレクセンの元の訪ねるアサド。
盲目の彼女は、「弟はノルウェー語を話しますが、名前はトマスですよ。製薬会社のCEOで、ここ数年はドイツに住んでいます。この家も買ってくれた、姉思いの子なんです。」と話す。

アサドは「いつも二人の信心深い兄弟姉妹を誘拐する男を探しています。あなたの弟では?」と話す。

レベッカは昔弟が自分を介抱した後、母親の叫び声を聞いたのを思い返す。

アサドは彼女からデンマークの海沿いの家に心当たりがないかを聞き出す。

 

北海の沿岸、風力発電近くの船小屋に向かうアサドと警察。

アサドはヘリに乗り、空から捜索する。

 

犯人ヨハネスの使命

水の中に足をぶら下げるヨハネス。
カールが意識を取り戻すが、後ろ手に手を縛られている。セームエルはぐったりしていて、マウダリーナは呆然として足を抱えている。
ヨハネスはカールに「私は悪魔の子だ。特別な存在ではなく大勢の一人なのだ。」と話す。

 

子供の頃、母を鋏で刺して殺した時のことを思い出すヨハネス。
悪魔は私が一番弱い時にきてくれたと話す。
カールは「だから生贄として子供を殺すのか?」と問うが、ヨハネスはそうではなく「神を信じるものの信仰心を奪う聖なる目的のためだ」という。

だから最終的に「カールの信仰心も奪う」というが、カールにはそもそも信仰心がないから時間のムダだとカールは言う。

そこでヨハネスはセームエルを水に突き落とす。

「人を救ってきたんだからお前ほど信心深い信者はいない」と言い、セームエルを水の中に沈み込ませ窒息させようとする。

 

セームエルの抵抗する力がなくなり、ヨハネスは神が現れなかったことを証明した。
マウダリーナの拘束を解き、マウダリーナに鋏を持たせたヨハネスは、私に復讐しろ、と迫るが、マウダリーナはいう通りにはしない。

 

ヨハネスはカールは生きさせることに決めるが、ヘリの音が聞こえてきたため逃走を図る。
マウダリーナを近くに呼んだカールは、拘束を解かせようとする。

 

手錠を外してもらったカールはすぐにセームエルを助ける。
水の中には骨が鉄網に絡まっている。

アサドが小屋近くにおり、桟橋を渡るが、桟橋の下の水の中にヨハネスは身を潜めている。

 

カールが人工呼吸でセームエルを蘇生し、アサドが三人の無事を確認。
まだ近くにヨハネスが潜んでいることを知り、近くを捜索するアサド。
鳥が飛び立った草原を捜索するがいない。
再び水の中を探すが、後ろからヨハネスに攻撃される。

 

水に沈んだアサドを見て、ヨハネスは一瞬喜ぶが、アサドが水の中から足を引き摺り込む。

所々ヨハネスに刺されるものの、アサドはヨハネスを水に沈める。

全てが終わり、海面に一人立つアサド。

 

教会にてポウル・ホルトの葬儀に出席するカール、アサド、ローセ、リーサ。
ローセとリーサが讃美歌を歌い、カールもそれに続く。
涙ぐみ、歌えなくなるカール。

 

「神の兄弟」の教会を掃除するラケルとセームエル、マウダリーナ。

 

教会から帰るカールはアサドに「ありがとう」と礼を言う。

フットボールをする子供たちを見て「何も知らずに夢なんか持って無知な奴らだと思ってたが、それでいい」と言うカール。

 

終わり。

 

まとめ

キジ殺しも最後格闘シーンで終わりましたが、Pからのメッセージもそうでしたね?!

まとめると…

 

・兄弟姉妹二人の連続誘拐事件が密かに起こっていた

・誘拐された犠牲者の一人は返ってこない

ヨハネスは家庭内暴力の犠牲者だった経緯から「信仰」への逆恨みを募らせた

・カールの精神状態が悪化している

・アサド大活躍

・最後の事件では姉と弟、そして母親が助かる

 

 

ヨーロッパはやはりキリスト教の影響が強いので、イスラム教はじめ他宗教との衝突、はたまた新興宗教について考えざるを得ない状況があることから、サスペンスでも宗教がらみのお話は多いですよね。

だからこそカールの神を信じられなくなる気持ちもより一層強くなるのかもしれませんが。

ヨハネスは自分とカールは違う(より強い信仰心を持つものを退治することこそ自分の使命)と思ってるんだろうけど、カールはまた違う立場と思いますけどね。

アサドが神や偉大な存在を信じる気持ちをキリスト教とは違う観点から説くのも、この映画の好きなところです。

 

ちなみに、マウダリーナやセームエルの家庭が信仰していた神の弟子という新興宗教は実在するものなのか分かりません。
軋轢が起きないように架空の団体にしたのかも?

ご覧になりたい方はコチラからよろしくお願いします(^^♪↓↓

以前は無料配信だったのですが、現在は400円でのレンタルです。

amzn.to

 

参考

特捜部Q Pからのメッセージ (2016)IMdB

https://www.imdb.com/title/tt4088268/