引用元:Kvinden i buret (2013) - Photo Gallery - IMDb
またまたシリーズ映画のあらすじです。
ミステリーは映画や小説の題材としてもスタンダードで、とても見やすいです。
そしてこの特捜部Qはシャーロック・ホームズのような推理&バディものという両方の特性を兼ね備えています。
ホームズとワトソンのように、無愛想だが優秀なカールと優しいシリア移民であるアサドは良いコンビです。
事件でハラハラしつつも、主人公たちの関係性もとても魅力がある映画なんですよ~。
特捜部Qシリーズは北欧ミステリーで有名なデンマークの映画です。
元はユッシ・エーズラ・オールスンの同名小説ですが、映画として見やすく簡素に構成されているので、小説を読んだことがある人も楽しめる作品だと思いますよ。
では、あらすじを見ていきましょう!(今回もちょっと長くなってしまいましたw)
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- 主人公カール・マークが特捜部Qの責任者となりアサドが配属される
- ミレーデ・ルンゴーが自殺とされた事件の経緯
- カールはミレーデは自殺ではないと捜査をやり直すことにする
- ミレーデとスウェーデンの会議で会った男を突き止める
- ダニエル・ヘイルの捜索は意外な展開を迎える
- カールとアサドは停職になるが捜査を続行する
- まとめ
主人公カール・マークが特捜部Qの責任者となりアサドが配属される
カール・マーク(ニコライ・リー・カース)は殺人課の刑事で、ハーディ(トールス・リュービュー)とアンカー(Per Scheel Krüger)とチームを組んでいた。
カールは短気な性格で、現場に応援も待たずに乗り込む。
既に現場の室内では被害者が頭に釘を打ちこまれて死亡していた。
さらに侵入者が現れ銃撃され、アンカーは死亡、ハーディは下半身不随となる。
カール自身も頭部を撃たれ入院していた。
今でも手の震えが止まらない。
復帰の日にマークス・ヤコプセン課長(ソーレン・ピルマーク)を訪ねると、誰も気難しいカールと仕事をしたがらないのだ、と言われ特捜部Qへの配属が言い渡される。
その部署は捜査が迷宮入りになった古い事件を整理するだけの部署で、要するに窓際部署。
しかも部署の場所は今まで物置だった地下部屋。
仕事をする気のないカールは、ハーディに会いに行くが下半身不随になった同僚を見ると罪悪感が呼び起され、本人からも「生き地獄だよ」と告白される。
カールの自宅には誰もいない。
別居中の妻ヴィガに電話するが「もう電話をかけてこないで」と突き放される。
翌朝、憮然としながら地下に行くと、ノリの良いラップが流れており、アラブ系の男が作業をしている。
その男はアサド(ファレス・ファレス)といい、すでに地下部屋を綺麗に整理していた。
アサドは地下室でもウキウキと仕事をしていて非常に機嫌の良い男のようである。
アサドが勝手にファイルを整理し、事件の種類ごとに綺麗に壁に貼り付けている。
カールは正直に「この仕事は定年前の人間がやる仕事だ、戻ったほうがいい」と話すが、アサドは倉庫でのスタンプ押しよりマシだと笑う。
アサドはコーヒーを入れてくれたが、濃すぎて飲めたものではない。
カールは、アサドがよく覚えているというミレーデ・ルンゴー事件をとりあえず調べてみることにした。
有名な議員が行方不明になったのに、「フェリーから投身自殺」として簡単に片づけられた事件だったため、アサドは疑問を感じているのであった。
ミレーデ・ルンゴーが自殺とされた事件の経緯
引用元:Kvinden i buret (2013) - Photo Gallery - IMDb
5年前。
ミレーデ・ルンゴー(ソニア・リクター)は有望な議員として注目されていた。
その夜は何百人もの観衆を前にして、講演を行っていた。
夜にバゲスン議員から夕食会に誘われていたが、ミレーデは仕事がどんなに忙しくても、夜は必ず家に戻ることにしていたのだ。
家に帰ると家政婦が弟のウフェ(ミケル・ボー・フォルスゴー)が、ミレーデの帰りが遅かったことで機嫌を悪くし、ずっと窓の外を見ていたと報告した。
ウフェは幼少期の事故以来、言葉を喋ることができず知的障害が残っている。
その夜もウフェは窓の外をジッと見ていた。
カールとアサドは目撃証言と照らし合わせるために、ミレーデたちが乗船したフェリーへと向かう。
しかし、目撃証言にはカフェで二人が食事していたことから自殺する前の行動ではないとカールは推測。
次に甲板での証言。船の甲板でミレーデとウフェがケンカしていたため、ウフェにミレーデ殺害の容疑がかかったのだ。
その後カフェでミレーデが並んでいたこと、甲板にミレーデとウフェと思われる人物が出て行った後からは消息があいまいになっている。
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カールとアサドは食堂で目撃証言をおさらい。
アサドは、ミレーデが男子トイレに入ってきたことに注目する。
カールはカフェにはミレーデしかいなかったことに気づき、さらに異なる目撃証言にはウフェが緑のレインコートを着た男と歩いていたというものがあったことを思い出す。
あの日は雨だったのにミレーデが甲板に出て行ったのは、ウフェを探していたからではないか?
5年前、フェリー。
ミレーデはウフェを探しまわっていたがフェリーの駐車場でウフェの姿を見つける。
しかし、後ろから羽交い絞めにされてしまう。
暗い場所。
ミレーデは意識を取り戻すが、自分が異常な事態に陥っていることに気づく。
丸い窓がある狭い潜水室のようなところに閉じ込められ、出ることができないのだ。
まばゆい光が差し込み、ボイスチェンジャーを通した声が鳴り響く。
24時間ごとに排泄のためと食事のためのバケツが供給されることだけ伝えられ、「出して!」と言っても取り合ってくれることはない。
しかもそのうえ、「気圧を2バールに上げる」と言い室内の気圧を上げたのである。
ミレーデは気圧上昇による激痛で叫び声を上げた。
ボイスチェンジャーを通した声「ではまた1年後」
カールはミレーデは自殺ではないと捜査をやり直すことにする
警察の駐車場。
カールはミレーデ・ルンゴー事件の当時の捜査を指揮したバク(Michael Brostrup)に当時のずさんな捜査を指摘し、「他になにか《忘れたこと》はないか」とつっかかる。
引用元:Kvinden i buret (2013) - Photo Gallery - IMDb
療養所。
ウフェが入所しているので、カールがアサドを連れて事情を聞きに訪ねる。
幼少期の自動車事故で両親を亡くしたことと怪我が重なり、解離性障害(アサドはこの病気のこともカールよりよく知っているようだ)になったのだ。
姉が失踪してからはさらに病状が悪くなっているという。
カールはウフェにミレーデ失踪の際の様子や一緒にいたレインコートの男について聞こうと頑張るが、ウフェは全く反応しない。
遠くから見ていたウフェ専門の看護師は、アサドに「初対面の人の声が苦手なの」と語る。
捜査は手づまりのようだが、言葉少なにあまり捜査の内容も明かさず、しかしあきらめようとしないカールにアサドはなかば呆れる。
カールの自宅。
T・バゲスン議員の資料と、「2家族の悲惨な死」を報道する交通事故記事の切り抜きを見ていると、ヴィガの息子イェスパが訪れてくる。
画商を連れ込む母親がウザいので泊めてくれ、というのである。
バゲスン議員(Rasmus Botoft)の事務所。
ミレーデを殺したのか、どんな仲だったか尋ねるカールに、バゲスン議員は自分が既婚者だから深い仲ではない、と蒸し返してほしくない様子で二人を追い返す。
警察署。
カールはミレーデのかつての秘書であるススに電話している。
「私の助手と同じで信頼し合っていたでしょ」と会う約束を取り付けている。
それを聞いてアサドは苦笑している。
アサドはカールに、ウフェと会い続けていれば近づけるかもしれない、と療養所に行くことを伝える。
ススと会う約束をしたパブ。
各国のビールが並んでいるのにもかかわらずカールはなんでもいい、といった様子で適当にビールを注文する。
療養所。
アサドは看護師に頼み、ウフェの病室で一緒に過ごす。
カールがしたように話しかけるのではなく、ただ一緒に時を過ごした。
パブ。
スス(パトリシア・シューマン)はミレーデの秘書だったが、あまり親しい男性はいなかったようだ、と回想する。
しかし、失踪する一ヶ月前にスウェーデンで行われた会合で誰かと会い、その日は翌朝まで戻らなかった、と思い出す。
聞き込みが終わったので、カールはススを飲みに誘うが、華麗に断られる。
カールの自宅。
音楽が鳴り響いているのでイェスパに文句をつけようと乗り込むが、イェスパはセックスの最中だった。
カールは仕方なく外に出て、たばこをつけつつ夜を明かそうとする。
そこに雪が舞う。
ミレーデとスウェーデンの会議で会った男を突き止める
ミレーデは夢をみていた。
家族で海にいったときに、暑くて喉が渇き、母親に「水をちょうだい!」とねだったのだ。
目が覚めると喉がからからで暗闇の中目を覚ました。
気力を保つためにミレーデは「2009年2月8日監禁されて127日目…」やウフェの誕生日を呟くようにしている。
「絶対に諦めない」と正気を保とうとしていたが、監禁から1年が過ぎたある日、気圧が3バールに上げられ、ミレーデは再び絶望に叩きのめされる。
カールは庭で寝ていたところ、アサドに起こされる。
アサドは行きつけの料理店にカールを連れて行き、食事をさせる。
笑顔もないしあまりにも荒れた生活だと感じたアサドは、
「俺も悲惨な経験をしてきたが、それでも人間の善意を信じる。だから笑えるんだ。あなたはなにを思って捜査をしている?」
と尋ねた。
しかしカールは
「笑えるか。俺はこれ(捜査)しかできないんだ」
と不機嫌なままである。
カールはアサドとスウェーデンの会議について調べることに。
招待客のリストを秘書が持ってくるが、カールがお礼も言わないのでアサドが代わりに「ありがとう」と返事をする。
会議の最中の写真も会合に参加した企業から取り寄せ、ミレーデと男が映っている写真を洗いざらい現像する。
引用元:Kvinden i buret (2013) - Photo Gallery - IMDb
その間にも、アサドはウフェに会いに療養所を訪ねていて、やっとアサドの声を覚えるまでになっていた。
警察署内。ヤコプスン課長の部屋。
療養所や議員、果ては46,000クローネ(約77万円)もの写真の現像代を不審に思ったヤコプスン課長は、これ以上のミレーデ・ルンゴー事件への介入を禁止する。
地下室。
資料室の中で落ち込んでいるカールを見かけたアサドは、課長に何か言われたのか、と尋ねるが、カールは事実を隠し何でもない顔をする。
療養所。
ウフェにミレーデが映っている写真を見せて反応を見ようと訪ねた。
アサドが一枚ずつ見せていき、ウフェがフェリーで一緒だった男の顔を判別しようとするつもりなのである。
アサドに廊下で待たせられ、カールは手持ち無沙汰にしている。
ウフェはある写真を見てしばらくしたあと、呼吸が荒くなりアサドにつかみかかった。
療養所の外に停めた車の中で、二人はその写真の男(Peter Plaugborg)を突き止める。
顔写真が添えられた招待状には「ダニエル・ヘイル」と名前があった。
ダニエル・ヘイルはスウェーデンのバイオ・ダイナミクス社の人間であることが分かる。
ダニエル・ヘイルの捜索は意外な展開を迎える
監禁室の中。
ミレーデは歯の激痛でのたうちまわっている。
バケツを出し入れするところから物音がするので見てみると、ペンチが置いてあった。
ミレーデは自力で何とか歯を抜くことに成功するが、激痛を伴った。
恨みでミレーデは丸窓に自分の血や唾をこすり付ける。
しかし、声が丸窓の血を拭き取れ、さもなくば気圧を体が耐えられなくなるまで上げるぞ、と脅迫する。
ミレーデが耐えきれず飲み水で窓を拭くとやっと気圧は止まった。
カールはダニエル・ヘイルについて電話で秘書に調べさせている。
カールはアサドが淹れたコーヒーを口にし、「濃すぎるぞ」と言うが、アサドは「これでも薄くしたんですよ」と笑う。
秘書から返答があり、カールは唖然とする。
アサドが聞くと、「ダニエル・ヘイルはミレーデの失踪後、事故で溺死した」と言った。
コペンハーゲン警察署の地下。
ヤコプスン課長が地下の写真がたくさん貼られた壁を茫然と見ている。
スウェーデンで二人が捜査していることに気づいたのである。
スウェーデン、ヨテボリの湖畔。
現地の警察官に聞き込みをしているが、当時のことは何も知らないので捜査資料を持ってきてくれた。
湖畔で釣り具を売っている老人から、カールはスウェーデン語で当時の様子を聞く。
アサドも同じくスウェーデン語でダニエルの様子を聞くが、老人は知り合いではないのでよく知らない、という。
しかし、溺死した日は誰かと一緒だったかもしれないと。
アサドが資料の写真の男(Magnus Millang)を見てカールに見せる。
警察官は「ダニエル・ヘイルだ」と言うが、カールやアサドがダニエル・ヘイルだと思っていた男とは似ても似つかない。
カールは老人に二人のダニエル・ヘイルの写真を見せ、「この男たちが二人当日一緒だったか?」と聞くと老人は「一緒だった」と答えた。
レインコートの男がダニエル・ヘイルに近づき本人として出席し、半年後ダニエル・ヘイル本人を殺したのか?殺したのならなぜだと二人は考える。
ダニエル・ヘイルの仕事相手ルンドクイストなら事情を知っているだろうと資料から突き止める。
そこにスウェーデンの警察官がやってきて、ヤコプスン課長がカールには捜査権限がなく、デンマークに戻るようにと連絡があった、と伝えてきた。
資料を返すように言われたが、カールは隙をみて資料を抜きだし、警察官へ突き返す。
アサドは事情を何も聞いてなかったので驚いているが、カールは構わずルンドクイストを訪ねる。
ダニエル・ヘイルが本当に事故死なのかを調べている、とルンドクイストに尋ね、アサドは「事件かも」と言うがカールは「殺害だ」と断言し、またアサドは呆れる。
写真の男を知っているか、とレインコートの男の写真を見せると、ルンドクイストは「ラセだ」と答えた。
ダニエルがデンマークの孤児院にいたときからの知り合いだという。
外に出ると、スウェーデン警察がカールとアサドを待ち構えていた。
監禁室の中。
声が鳴り響き、「なぜ監禁されたと?」と聞く。
ミレーデは中指を立て口をきかない。
「30秒だけライトをつけるから俺の顔を見ても良い」というので、ミレーデは恐る恐る丸窓の側に寄る。
その顔はミレーデがスウェーデンで会い、一夜を共にした男であった。
彼の顔を見てもミレーデにはこんなことをされる意味が分からない。
「次に俺の顔を見るときは死ぬときだ」と言い残し、男は去る。
カールとアサドは停職になるが捜査を続行する
ヤコプスン課長の部屋。
ラセがダニエル・ヘイルに成りすまし、ミレーデ・ルンゴーとフェリーで会ったのだ、とことの顛末をヤコプスン課長に説明しようとする。
ヤコプスン課長は法務省が定めた職務を守らず、スウェーデン警察も巻き込み、予算を使い果たしたことについてカールを責め、二人を停職処分にする。
事実上の特捜部Qの解散である。
カールは酒を飲み、ハーディの元を訪れる。
カールは警察を辞めると話すが、ハーディはカールは頑固だが、だが頑固じゃなくなればお前ではない、と励ました。
アサドが毎日訪れるという食堂にカールが訪れる。
カールの家。
カールはアサドに停職になるが自分は捜査を続けると決意を話す。
アサドもラセとダニエル・ヘイルの孤児院のことを調べていた。
二人は再び捜査に出る。
孤児院。
職員は以前ラセに注意したら怪我をさせられたことを話す。
ダニエル・ヘイルはラセを尊敬し、いつも一緒だったらしい。
カールがダニエル・ヘイルはゲイだったが、と話すとラセの興味は女性だとのことだったので、恋人ではなかったらしい。
ラセは愛称で本名はラース・イェンセン、ウラ・イェンセンが実の母親であった。
自動車事故後父親が死に、母親は身体に障害を負い、ラースは一時養子に出されたもののそこから戻され施設に入った。
その後、母親の元に戻されたのである。
自動車事故、というフレーズにピンときた二人。
ミレーデとウフェが遭った交通事故には、もう一台巻き添えになった車があった。
資料を調べてみると、もう一台の車の生存者がラースとその母ウラだったのだ。
幼いラースは家族と車に乗っている。
後ろから追い越してきた車の中ではミレーデが助手席の母親に目隠しをして遊んでいる。
並んだ車からラースとミレーデは顔を合わせる。
その後ミレーデは一瞬運転手である父親の目も隠した。
対向車からトラックが向かってきているのにもかかわらず。
次の瞬間、二台の車は横転し、ラースは大けがをして車の中に横たわっている。
ミレーデだけが雪の降るなか、佇んでいた。
引用元:Kvinden i buret (2013) - Photo Gallery - IMDb
ラースはその後酒浸りとなった母親から引き離され里親に出されるが、里親から性的虐待を受けたため逃げ出す。
養護施設でダニエル・ヘイルと仲良くなるが、養護施設では馬鹿にする上級生たちに暴力をふるうようになる。
成人したラースは里親を自殺に見せかけて殺害する。
ある日、船で配膳係をしていたラースはテレビに映ったミレーデを目撃する。
ダニエル・ヘイルに頼んで会議に潜り込み、ミレーデと親しくなり彼女のスケジュール帳を盗み見る。
近くウフェとミレーデがドイツへフェリーで旅をすることを知り、夜中にミレーデの家に出かけて遠くからウフェに自分の顔を見させて準備をする。
フェリーの中でウフェに出会い、ウフェをエサにミレーデを連れだしたのだ。
そして成りすましたダニエル・ヘイルを殺害した。
ラースとウラの家。
ウラはテレビを見ながら寝ていた。
ラースは必要なものを買ってくる、と言い残して去ろうとしたそのとき、カールとアサドが家に到着。
カールとアサドは庭に灯油タンクがたくさん放置されているのを不審に思う。
家の中に入り物色していると、母親が「ラースは半年前から船で海外に出ていて留守だから、また別の日に来てくれ」と話す。
ウラに連絡先を渡し帰ろうとするも、カールたちは何かが変だと気づき家を捜索することにする。
ラースはそれをみて、倉庫に梯子を使って上っていった。
ラースは監禁装置があるところにいくと、ミレーデに「時間切れだ。空気を抜いて減圧する」と告げる。
減圧すればミレーデの血管や細胞が破裂すること、そして自分が事故の日に車に乗っていた少年だったことを教えた。
ミレーデも思い出す。
減圧が始まり、ミレーデは減圧の影響で体を震わせ始める。
ラースは丸窓からその様子を見続けた。
ラースはカールが鍵を壊そうとしていた物音に気付く。
カールがアサドと扉に入ろうとしていたが、ラースはわざと目の前に現れる。
警察で事情を聞こうとカールとアサドはラースを車に乗せ、立ち去ろうとした。
その間にも減圧は続き、ミレーデの命は風前のともしびとなっている。
車に乗り込むとき、カールは倉庫になにがあるのか質問したが、ラースは弁護士抜きでは話さないと黙り込む。
庭のタンクはガソリンのようだが、自家発電をする必要もないのになぜ?とラースに聞く。
車は走り続けていたが、カールはアサドに「戻れ」、と指示した。
次の瞬間、ラースはカールを窓に叩きつけ、アサドの腹にドライバーを突き刺した。
ラースは車から脱出し、倉庫へ戻る。
カールはアサドの状態を確かめようとするが、アサドは「ミレーデは倉庫の中だ、行け」とカールを押す。
カールは梯子を見つけ、二階部分にある扉に入ると、監禁室の様子を映し出すモニターがあり、壁には設計図と加圧室の仕組み、減圧症の詳細が書かれた書類がびっしり貼ってあった。
ヤコプスン課長に携帯ですぐに連絡し、海軍に応援を要請する。
音がする場所に向かうとミレーデが中にいる監禁室があった。
カールはレバーを戻し、窓を叩いてミレーデに「あきらめるな」と声をかける。
しかし、ラースがレバーを戻し、空気は再び抜け始める。
ワイヤーでカールの首を絞め、首からは血がにじんだ。
カールが意識を飛ばす瞬間、アサドが後ろからラースの頭をパイプで殴打する。
なおもアサドが殴ろうとしたが、パイプは振り下ろされなかった。
ラースはそのまま死んだようだ。
病院。
アサドが礼拝をしているのをカールは静かに見ている。
アサドがカールにコーヒーをもってくると、カールは「君のよりまずい」と答えた。
医師がミレーデは減圧には対応できたが体は衰弱している、と伝える。
病状は深刻だが、ミレーデの命が助かったこと、声は出さないが二人を見て微笑んだことで少し安心する。
そこにウフェが看護師と現れる。
ヤコプスン課長の部屋。
事件を解決したので、殺人課に戻れるようにする、という課長の申し出を断るカール。
特捜部Qを維持し、自分で事件を選ぶこと、アサドと秘書を一人要求して、カールはアサドと一緒に地下へ戻っていった。
まとめ
これでも短くまとめた方です…w
まとめてみると、
- 事件はかなり猟奇的
- 一番つらいのはミレーデが自分で歯を抜くところ
- 猟奇的だけどうまく見せないようにしているので案外見やすい
- 「恨み」をもつ異常さが描かれている
- カールは無愛想だけど実は仲間思い
- アサドは変人カールについていく頼れるいいやつ。
という感じで、サイコスリラーもの初級編といえるので、「グロくて暗いのはちょっと…」という人でも見やすいと思いますよ。
歯を抜くところだけ目を閉じていれば…w
「恨み」ですが、ラースの恨みの持ち方は異常です。
しかし、同じ目に遭った人が自分よりも幸せに生きているように見える、という逆恨みは誰しも無関係ではないのでそこが怖いと思います。
カールだってある日突然仲間を失って不安定になるわけですから、誰しもこの不安と戦っているのではないでしょうか。
猟奇的なところがあって気持ちは重くなりますが、短くまとめているし結局はカールが人間を助けたい気持ちで動いていくのも光を感じる要因ではないでしょうか~。
人間ドラマ、ハラハラドキドキ、社会派サスペンスを見たい方は是非どうぞ!
2022年9月29日に確認したところ、DVDは廃盤になっているようですね(制作会社が変わったのが影響しているのでしょうか)。
アマゾンプライムには1だけ配信されていたりはたまた2だけだったりしましたが、2022年9月29日現在すべて配信されていて、しかもプライム会員の方は無料で視聴できます。
「檻の中の女」の配信はこちらから↓
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参考