【バーフバリ 伝説誕生】はバーフバリ2部作の一作目で、2015年にインドで公開されました。
インドの言語の一つである、テルグ語で作られ、同時に吹き替えでヒンディー語とタミル語版、マラヤーラム語版が制作されています。
配信ではアマゾンプライムで見ることができます。
CG、セット、アクション、ソングシーン総てが最高レベルのインド映画ですが、やはりストーリーとアイディアが見ている人を飽きさせないのが人気の秘密です。
エンターテイメントを楽しみたい金曜の夜に必見の映画だといえます!
そのあらすじをみていきましょう( ^)o(^ )
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- 赤ん坊を守った女性の願い
- シヴドゥ滝の上の世界へ行く
- マヒシュマティ王国のバラーラデーヴァ国王
- シヴドゥのアヴァンティカへのアプローチ
- デーヴァセーナ救出作戦
- カッタッパとシヴドゥの闘い
- 父アマレンドラ・バーフバリの出生
- カーラケーヤ戦
- アマレンドラ・バーフバリはどこへ?
- まとめ
赤ん坊を守った女性の願い
Jeva Nadhi
金の装飾をつけ、高価な服を来た女性(ラミャ・クリシュナン)が、追手を逃れて滝の下の洞窟にたどり着く。
その腕には生まれたばかりの赤ん坊が抱かれており、彼女の背中には矢が刺さっている。
川の側に来たところで追手の気配を察知し、鎧を来た兵士を迎えうつ女性。
山の中腹に村があることに気づき、そこに向かおうとするが足を滑らせて川に流されてしまう。
腕に抱いた子供だけでも救おうと、シヴァ神に願いをかけ子供が川に流されないよう、腕で高くあげる。
「私の命を奪うのであればもっていけ、しかしマヘンドラ・バーフバリはマヒシュマティ王国のために、そして帰りを待つ母のために生きねばならぬ」
自分は水中にのまれながらも立ちながら絶命する女性。
村長とその妻サンガ(ローヒニ)、村の住人達が朝の見回りをしている。
そこで川の中、腕に掲げられて力いっぱい泣いている赤ん坊を発見し助ける。
女性の腕から村人が赤ん坊を取り上げた瞬間、女性は滝の上を指さしそのまま体は流されていく。
川で死亡している兵士を発見し、サンガは子供を追手から守るために自分の息子として育てようと決心する。
そのとき、洞窟の穴も塞いでしまう。
シヴドゥ滝の上の世界へ行く
成長していくあいだ、シヴドゥは滝の上の世界に言いようもない魅力を感じ続けていた。
川から助け出されて25年後も、毎日のように滝登りに挑戦するシヴドゥ(プラバース)。
滝は雲の上まで続いており、失敗し続けるがシヴドゥは諦める気配がない。
サンガはシヴドゥが危ない目に遭うこと、自分の元を去ってしまうことが心配で、シヴドゥが滝登りを諦めるように、とシヴァの御神体に1000回水をかける、灌頂(かんじょう)の儀を行う。
シヴドゥは母の体を心配し灌頂を止めたいが、サンガは「私の言うことは聞かないくせに」と突っぱねる。
思案ののち、シヴドゥはシヴァ神の御神体を滝の下へと運ぶ。
本来止めるべき聖者も、驚き神秘的な力を感じ後をついていく。
Sivuni Aana
滝の下に御神体を設置することで、1000回どころか未来永劫灌頂ができるぞ、というのである。
シヴドゥの心意気にサンガをはじめとする村人全員が喜ぶ。
そのとき、滝の上から木で作られた仮面が落ちてきて、シヴドゥはその木の仮面に魅せられていく。
木の仮面を砂に押し付けると、砂に美しい女性の顔が現れる。
シヴドゥはその仮面の女性が滝の上にいるに違いない、と滝を上り始める。
すると滝の中腹で、砂に現れた女性に似た女神が幻として現れ、その女性に導かれるようにシヴドゥは滝を上っていく。
Dhivara
今まで失敗していた滝登りだったが、女性の力に導かれるように、シヴドゥは滝の上にある未知の世界に到達する。
滝の上の世界は雪が降り積もっている。
川の側にある森を歩いていると、シヴドゥから少し離れた場所から、兵士に追われる女性が走り出てくる。
その女性は仮面や滝を導いた女神にソックリであった。
女性を助けようとシヴドゥは追いかけるが、実はそれこそが兵士たちを陥れる罠であった。
兵士を次々と刀で倒していく女性と仲間たち。
どうやら女性が属している一味は王国に侵入を試みており、その度に兵士に仲間を虐殺されているようだ。
追われていた女性はアヴァンティカ(タマンナー)と呼ばれていた。
シヴドゥが一味の後を追うと、一味の隠れ家にたどり着く。
そこではマヒシュマティ王国に滅ぼされたクンタラ王国の国王(メカ・ラマクリシュナ)が指導者となり、抵抗のために組織したゲリラ部隊がいた。
クンタラはデーヴァセーナ妃の救出を最大の目的に掲げていて、そのためにはいかなる犠牲もいとわないという強い意志を抱いていた。
クンタラの一族が木の仮面を顔につけ意志を強く宣言する姿を見て、シヴドゥは仮面の由来を知る。
マヒシュマティ王国のバラーラデーヴァ国王
マヒシュマティ王国の武器製造工場にはカッタッパ(サティヤラージ)がいる。
武器商人アスラム・カーン(スディープ)が刀の購入を断られた腹いせに、カッタッパに闘いを挑む。
カッタッパはすでに髭が真っ白になっている老人だが頑強で、アスラム・カーンを軽くいなしてしまう。
アスラム・カーンは考えを改める。
一緒に食事をとろうとするが、カッタッパは奴隷のため、食事の席に着くことは断る。
アスラム・カーンが国王に金を積んででも一緒についてきてほしいと言っても、カッタッパの一族が代々王に仕える武装を専門とする奴隷だったため、固辞される。
アスラム・カーンはその忠義心を讃え、「困ったときはいつでも呼んでくれ」と申し出る。
奴隷剣士カッタッパの氏族ナーダールは現代でも中央政府とタミル・ナードゥ州で「OBC(other backward class)」に指定されているが〈その他の後進階級〉であって第四階級のシュードラ(農奴)と同じではない。最前線で武技を駆使して「露払い・浄め」をおこなう、クシャトリアではない武人。#バーフバリ pic.twitter.com/bphFSNWJaF
— 髙山龍智『反骨のブッダ』発売中! (@nagabodhi) June 16, 2018
マヒシュマティ王国の宮殿。
国王であるバラーラデーヴァ(ラーナー・ダッグバーティ)が暴れ牛を相手に腕試しをしている。
国王の父ビッジャラデーヴァ(ナーサル)と、バラーラデーヴァの息子バドラ(アディヴィ・シェシ)は国王の肉体と力を讃える。
そのとき、暴れ牛が兵士たちの不意をうちバラーラデーヴァに向かってくる。
カッタッパが暴れ牛の前に身を投げ出し、怪我をしてしまう。
バラーラデーヴァはカッタッパの忠義心を讃えるが、実はカッタッパが自分のことを殺したいことを憎んでいることを知っている。
自らを守った褒美として、なんでも願いを聞いてやるとバラーラデーヴァはカッタッパに約束。
「デーヴァセーナ妃を解放してください」とカッタッパは懇願するが、バラーラデーヴァは刀を差し出す。
「死に勝る解放はないだろう。それができないのなら死ぬまで苦しめろ」
とバラーラデーヴァは怒りをあらわにしながらカッタッパに迫る。
宮殿の広場では、バラーラデーヴァの誕生日を祝うために黄金像の建設が進められていた。
その側ではデーヴァセーナ(アヌシュカ・シェッティ)が鎖につながれている。
バラーラデーヴァはデーヴァセーナに
「お前は奴を選んだが、この25年間誰も奴の名前は呼ばない。奴は忘れ去られたのだ」と言う。
国王たちがその場を去ると、デーヴァセーナはいつもの日課である木の枝を拾って集める作業に没頭する。
その夜、カッタッパはデーヴァセーナがいる広場に行き、自分が鎖を切るから早く逃げてくれ、と懇願しにくる。
しかしデーヴァセーナは耳を貸さず、「息子が迎えにくるまで私はここで待つ」と、小枝を集めている。
「愚かなことはやめてください」とその行動を止めさせようとすると、デーヴァセーナは激昂する。
「これは墓の準備だ。息子が必ず奴(バラーラデーヴァ)をこの枝の上に連れてくる。そして生きたまま焼き殺す」
デーヴァセーナは来る日に備え、25年間準備しているのであった。
シヴドゥのアヴァンティカへのアプローチ
アヴァンティカは疲れを癒すために湖に来るが、水に映った自分の姿を見て嫌気がさす。
傷ついた手を湖のほとりに差し込み、その傷を魚たちがついばんで癒している。
実は水の中にはシヴドゥがいて、アヴァンティカの手に孔雀のタトゥーを入れてしまうのだった。
その夜、アヴァンティカは次のデーヴァセーナ救出作戦を遂行する戦士に選ばれる。
戦士のしるしであるブレスレットをもらう際、手に入れられたタトゥーを隊長に見られ、体に執着するものは戦士にふさわしくないと指摘されてしまう。
なんとか自分の決意を見せたため、アヴァンティカはデーヴァセーナ救出を任されるが、タトゥーを入れた者に対する怒りが高まる。
タトゥーを入れられた湖で、自分の格好をさせた仲間の女性に湖に待機させ、アヴァンティカは木の上で待ち伏せる。
しかしそこでもシヴドゥに気づかず、右肩にタトゥーを入れられてしまう。
仲間にまたしてもタトゥーを気づかないうちに入れられてしまったことを指摘され、アヴァンティカは足跡を追ってタトゥーを入れたものを見つけようとする。
雪山でシヴドゥはアヴァンティカに見つかる。
「お前は誰だ」と問い詰めるアヴァンティカに、「君に会うために滝の下からやってきた」と言うが、アヴァンティカは嘘だと思い激怒。
シヴドゥは矢で射られ、刀で斬られそうになってしまうが、そこでも慌てる様子はない。
「本当の君の姿を見せてくれ。」
そう迫るシヴドゥにアヴァンティカはますます怒りを募らせ、飛び掛かり、二人はくんずほぐれつしながら噴水がある花が咲く庭園まで辿りつく。
シヴドゥはそこで、アヴァンティカを飾り付け体を洗い、着飾らせていく。
水の壁に映し出された自分の姿を見て、アヴァンティカは見たことのない自分の姿に見とれる。
シヴドゥが持っていた木の仮面を見て、本当にシヴドゥが自分を追ってきたのだ、と気づき、本当の自分を見つけてくれたのだ、と感動。
Pacha Bottasi
思いが通じ合った二人はそのまま眠り込んでしまうが、アヴァンティカは自分に課せられた使命を果たすため、シヴドゥを薬草で眠らせて旅発つ。
しかし雪山ではマヒシュマティ王国の兵士たちが待ち伏せており、アヴァンティカは捕まってしまう。
アヴァンティカが殺されようとするその瞬間、シヴドゥは朦朧としながらも救出に駆けつける。
次々と兵士を倒していくが、隊を率いていた年配の兵士がシヴドゥを見て、
「バーフバリ…!」
と驚いた様子で跪く。
シヴドゥは怪訝に思うが、間髪入れずに大勢の兵士がアヴァンティカを捕まえに追いかけてくるので二人は急いで逃げる。
しかし途中、兵士が投げた石がアヴァンティカの足を直撃。
逃げるためにシヴドゥは大きな岩を雪に落とし、雪崩を起こす。
山全体に巨大な雪崩が発生する。
雪崩に巻き込まれた兵士たちはすべて死んでしまうが、木の皮に乗ったシヴドゥとアヴァンティカは雪崩をなんとか回避することに成功する。
デーヴァセーナ救出作戦
足を怪我してしまったアヴァンティカ。
シヴドゥはアヴァンティカの使命は自分の使命、とデーヴァセーナ救出を決意する。
マヒシュマティ王国は深い堀と高い城壁で囲まれているが、滝登りや泳ぎが得意なシヴドゥはなんなく突破。
シヴドゥがマヒシュマティ王国の地に降り立ったとき、デーヴァセーナはその覇気を感じるのだった。
宮殿の広場。
バラーラデーヴァの誕生日を祝うための、30メートルもある巨大な黄金像を立てるために庶民たちが集められ、鞭打たれながら綱を引いている。
祝うために集められた観衆たちは、砂埃が舞っているため顔を布で隠しながら入場しているので、シヴドゥもそれに紛れて広場に侵入。
黄金像は年老いた人が引くにはあまりにも重く、一人が足を滑らせてしまう。
バランスが崩れ、黄金像が作業に従事する民衆の上に倒れようとしてしまうが、ビッジャラデーヴァは「10人くらい人が潰されようと気にするな」と言い放つ。
今にも黄金像が人々の上に倒れようとしたとき、シヴドゥが綱を引き直し、黄金像はすんでのところで持ちこたえる。
始めに倒れてしまった老人をシヴドゥが助け起こすと、偶然風が吹きシヴドゥの顔があらわになる。
その顔を見た老人は
「バーフバリ…!」
とつぶやく。
その言葉を聞いて民衆は「バーフバリ」と次々に口にし、力を得た。
そして黄金像がついに立ったのであった。
「バーフバリ」という言葉が広場に響き渡り、それを聞いていたデーヴァセーナは勝ち誇ったようにバラーラデーヴァを見る。
夜。
カッタッパは粉に隠されていた、馬を模した柄のある刀を手にし涙ぐんでいる。
「私は生ける屍、しかしあなたは民の心に生きている」
同じころ、王の居室。
広場での騒ぎを受けて、バラーラデーヴァは内心の慌てようを隠すことができない。
ビッジャラデーヴァも「もしかして本当にバーフバリを見たのか?」と慌てる。
バドラが「誰が最初に口にしたのか、兵を集めて問いただしましょう」と提案したので、さっそく兵が王の居室に集められる。
シヴドゥは兵士の扮装をしていたので、居室に仕方なく集まるが、逃走するために王の取り調べの最中にカーテンに火をつける。
バラーラデーヴァは火に紛れて逃げるシヴドゥの目を見て、見覚えがある、と戦慄する。
そしてバドラに生け捕りにするように命ずる。
カッタッパにも王の居室で騒動があったことが知らされ、宮殿には侵入者を捜索する兵士が集まる。
宮殿の広場。
シヴドゥはデーヴァセーナを救出するために急いで広場に向かう。
デーヴァセーナはシヴドゥを見て涙ぐみ喜ぶが、シヴドゥは鎖につながれたデーヴァセーナを見て怒りが自然と沸いてくる。
次々と追手が襲ってくるが、怒りによってシヴドゥは兵士を次々と倒し、塀に仕掛けられた炎の罠も馬車で突破する。
ついにデーヴァセーナはマヒシュマティ王国の鎖から解放されたのであった。
カッタッパとシヴドゥの闘い
シヴドゥは宮殿の高みから、馬車が森の中に逃走したことを確認する。
バドラにシヴドゥを生け捕りにするように命ぜられたカッタッパは、奴隷の誇りをかけてシヴドゥを追うのだった。
その頃、森の中を馬車で逃走するシヴドゥとデーヴァセーナだったが、待ち受けていたマヒシュマティ王国の兵が仕掛けた罠にシヴドゥはかかってしまう。
後ろから殴られたシヴドゥは泥の中に昏倒し、しばらく気絶する。
荒地。
しばらくしてシヴドゥは目を覚ますが、その顔は泥にまみれマヒシュマティ王国の兵の足によって踏みつけにされている。
ぼんやりとした視界の中で、デーヴァセーナがバドラにつかまっていることが確認される。
バドラは「若い男に誘惑されて逃げた、賤しい女め」とデーヴァセーナを殴打する。
それを見たシヴドゥはさっきまで気絶していたことも忘れたかのように、兵士の手を逃れ獣のような雄叫びをあげながら兵士を倒していく。
バドラは刀で応戦するが、素手でシヴドゥに刀を折られてしまう。
まるで獣のシヴドゥに恐れをなし、バドラは到着したカッタッパに助けを求める。
カッタッパはシヴドゥと戦うが、シヴドゥはバドラに狙いを定めてどこまでも立ち向かってくる。
デーヴァセーナはカッタッパがシヴドゥが戦うのを必死で止めようとする。
そこにクンタラのゲリラ隊がかけつけ、シヴドゥを探して洞窟をたどってきたサンガと村長たちも到着し、闘争を見ることになる。
一つ刀を折られたカッタッパだが、侵入者捜索の前に持っていた馬の柄の刀を乗ってきた馬の装具に残していたので、馬を呼び刀を手に入れシヴドゥと戦おうとする。
シヴドゥもそれに気づき、二人はわれ先に馬に間に合うように走る。
先にカッタッパが馬にたどり着き鞘を手にするが、空中を飛んだシヴドゥはその鞘に収まった刀を抜く。
そのまま逃げ惑うバドラの首を飛ばしてしまう。
一天にわかに掻き曇り、雷雲が轟き雨が落ちてくる。
シヴドゥの顔を隠していた泥が流れだし、雷によって顔が照らされる。
カッタッパは駆けつけた部下から槍を受け取り、王子バドラの首を落とした敵であるシヴドゥを倒そうと走り出す。
しかし、雷の光によって照らされたシヴドゥの顔を見たカッタッパは、
「バーフバリ!」
と涙を流し、槍を落とし走り出した速度のまま跪きシヴドゥの前に手を広げる。
カッタッパがシヴドゥの足を頭に乗せ、最上級の礼をしたとき、シヴドゥにも電流が走ったようになる。
父アマレンドラ・バーフバリの出生
あたりがすっかり明るくなる。
カッタッパは村長とサンガの話を聞き、今までシヴドゥを立派に育ててくれたことについて礼を言う。
シヴドゥは「バーフバリとは誰だ?俺はいったい誰なんだ?」とカッタッパを問い詰める。
カッタッパ「あなたはデーヴァセーナ妃とアマレンドラ・バーフバリの息子であり、祖母であるシヴァガミ様が命をかけて救った人です」
時は50年前。
王位についたヴィクラマデーヴァ(プラバース)だったが、急逝してしまう。
その妻である王妃も、出産後すぐに亡くなったと、バラーラデーヴァを抱いたシヴァガミに知らされる。
生まれたのは男の子。
シヴァガミが赤ん坊の様子を見ると、赤ん坊はシヴァガミの指をものすごい力で掴む。
それを見てシヴァガミは「バーフバリ」と名付ける。
バーフバリの「バーフ」は腕を意味していて、腕が強いことを表していると思われる。不思議なのは、「バリ」。これは有名な悪魔の名前。そして悪役とも言える敵方のバラーラデーヴァ。この「デーヴァ」はサスクリットで神を意味する。つまり、善者が悪魔の名前をもち、悪者が神の名前をもつ、不思議な対立関係になっている。
政治はヴィクラマデーヴァの兄であるビッジャラデーヴァの妻であるシヴァガミが代行している。
しかし、宮廷では王位をめぐる争いが大臣の間で発生していた。
マルタンダは公然とシヴァガミに反旗を翻し、自分こそが王にふさわしいと主張する。
シヴァガミはカッタッパに命令し、刃向った大臣たちを宮廷を侮辱したとし、血で贖わせる。
反乱を予見して、シヴァガミは反体制側の家臣たちも掌握していたため、マルタンダは窮地に陥ったことに気づく。
マルタンダは「騙したな!」と刀を手にしシヴァガミに向かっていくが、シヴァガミも刀で応戦。
「これが政治術だ」とマルタンダを刀に伏してしまう。
大臣たちにシヴァガミが王位につくように言われるが、シヴァガミは固辞する。
ビッジャラデーヴァは自分の子が次期王だと当然のように考えている。
しかし、シヴァガミはバーフバリとバラーラデーヴァに母乳を与えながら、二人のうちのどちらかふさわしいものに王位を継承させる、と宣言する。
ビッジャラデーヴァは反対するが、「この宣誓を法と心得よ」とビッジャラデーヴァの主張を退ける。
アマレンドラ・バーフバリ(プラバース)とバラーラデーヴァの二人の王子は、シヴァガミに愛されながら、しかし厳しく教育されたくましく成長する。
Mamatala Talli
バラーラデーヴァがガダー(棍棒)で岩を粉々にするさまを、バーフバリは讃える。
「私が王でそなたが軍の最高司令官だ」とバーフバリが言うので、バラーラデーヴァの顔は引きつるがそれをバーフバリには悟られないようにする。
二人の王子は文武両道を極めており、どちらが王にふさわしいかシヴァガミは嬉しいながらも迷ってしまう。
その頃、王国の書庫ではサケートという大臣が見張りの兵士を殺し、防衛の機密情報を盗んでいた。
シヴァガミ以下王子たちにもその知らせが届き、バーフバリとバラーラデーヴァはサケート捜索に出かける。
やがてサケートはシンガプラムというならず者たちが集まるアジトにいることが突き止められる。
サケートは二人につかまる前に、崖にたどりつく。
情報を伝書鳩に託し、自分は崖から飛び降りて死のうとする。
バーフバリは綱を自分の体に結び付け、その綱をバラーラデーヴァに託す。
そして自分も崖から飛び降り、サケートを空中で抱きかかえるのであった。
綱を渡されたバラーラデーヴァであったが、その綱が最後の端まできたときにニヤリと笑う。
そして綱の端が来ても、掴むことはなかった。
偶然にも、結ばれた綱の端が岩に引っ掛かり、バーフバリとサケートは助かる。
バラーラデーヴァは綱を刀で切ろうとするが、そこに丁度カッタッパが現れた。
カッタッパとバラーラデーヴァはバーフバリとサケートを引っ張り上げ、サケートは尋問される。
「誰に機密文書を送ったのだ?!」と問われて、サケートは
「カーラケーヤ!」と叫ぶ。
カーラケーヤは野蛮な一族で、村を次々と襲っては勢力を拡大している。
そのカーラケーヤがマヒシュマティ王国に迫っているというので、急きょ王族で作戦会議が行われる。
バーフバリは「三叉作戦」を提案する。
王国に通じる唯一の道を兵士の盾で作った砦で塞ぎ、カーラケーヤの一団を迎え撃つ。両翼に配置された両王子の軍勢がカーラケーヤの一団を両脇から回り込み、後方で指揮をとるカーラケーヤ軍の族長を仕留め、軍全体の士気をそぐ作戦である。
作戦に気づかれる前の短時間で指揮官を倒す必要がある。
バーフバリの提案ということもあり最初はビッジャラデーヴァは「机上の空論である」と反対するが、バラーラデーヴァは賛成する。
ビッジャラデーヴァは「族長の首を取ったものが王にふさわしいことにしよう」とシヴァガミに提案。
シヴァガミはその提案自体に返事はしないが、作戦自体を宣誓によって承認。
「ジャイ!マヒシュマティ」と勝利を祈る。
カーラケーヤ戦
カーラケーヤとの戦の前日。
戦において、シヴァガミは両翼を指揮する王子に等しく兵器や兵士を分けることを命じるが、ビッジャラデーヴァの策略によってそれは阻まれる。
カッタッパはバーフバリに抗議するように提案するが、バーフバリは何かを思いついたように余裕の笑みを浮かべる。
その頃、バラーラデーヴァの夜営テント。
ビッジャラデーヴァは「バーフバリは不当な扱いを受けても抗議もできない、王の器ではないということだ」とけなしている。
そのとき、テントの上部が兵士にとって破り取られ、それはバーフバリの指示であるという。
決戦当日。
カーリー像の前では戦の前の儀式が行われている。
牛の首をはね、血をカーリー像に捧げる儀式。
バラーラデーヴァは儀式を行う係の者をはねのけ、自ら刀をもち牛の首をはね勝利への誓いを叫ぶ。
バーフバリもその儀式に臨むが、牛の首をはねようとはしない。
カッタッパが「やらなければ軍の士気が下がってしまいます」と焦るが、バーフバリは「罪なき牛の血を捧げることはない。女神の渇きは自らの血で癒す」と自分の手を刀で傷つけ、カーリー像に血を捧げる。
その姿を見て、兵士たちはバラーラデーヴァに捧げた以上の歓声をバーフバリに対してあげる。
カーラケーヤ軍との開戦の儀。
カーラケーヤ族はマヒシュマティ王国のものたちとは違う言葉を話すので、サケートが通訳する。
カーラケーヤの族長はシヴァガミに対して「俺を殺せば王子を王にすると言ったな?それならばこちらが勝てば俺の子どもをお前に生ませる」と言う。
侮辱された二人の王子とビッジャラデーヴァは激怒する。
シヴァガミは「敵を生け捕りにし、首だけ埋めハゲタカにその身を食わせろ」と命ずる。
法螺が吹かれ、闘いが開始された。
盾によって砦が築かれ、カッタッパがそこを守る。
バラーラデーヴァの陣営からは発射台から何百本の矢が一気に放たれ、カーラケーヤの兵士たちを倒していく。
しかし、バーフバリの陣営は矢の発射台がない。
その代りに投石器で砲丸を発射させるが、石はカーラケーヤ軍の手前に落ち、ダメージは少ない。
それを見てビッジャラデーヴァはほくそ笑む。
バーフバリは石が地面に着地したのを見て、合図を出す。
つなぎ合わされた巨大な布を兵士が砲丸に取り付け、合図とともに空を舞っていく。
巨大な布はカーラケーヤの兵士たちを覆い、前が見えなくなるがその上に油が塗られていた。
バーフバリの放った火のついた矢が布に刺さると、一気に布に火が回っていき、カーラケーヤ軍に大きなダメージを与えていく。
それを見てシヴァガミは良い考えだ、というように微笑み、ビッジャラデーヴァは悔しそうに歯噛みする。
バーフバリは斧と刀、バラーラデーヴァは愛用のガダーを自ら手に取り、率先してカーラケーヤ軍を倒していく。
三叉作戦の開始を告げる旗が投石器の上に掲げられ、二人の王子は族長に向かって近づいていく。
バーフバリは馬上でボーラを振り回し自力でカーラケーヤ兵士を弾き飛ばすのに対し、バラーラデーヴァは馬が引く戦車から弓が発射され、回転する刃がついた最新の武器に乗って突進する。
カーラケーヤ軍は両翼から迫る二人の王子を防ぐように、捕えたマヒシュマティの民を一列に並ばせる。
しかし、バラーラデーヴァは気にせずに突破し、回転刃によって民は犠牲になる。
一方バーフバリの陣営でも同じように民が一列に並ばされ、立ちふさがる。
バーフバリは兵士たちに合図し、ボーラを民の足元に向かって投げされる。
それによって民たちが跪いた隙を狙い、兵士はカーラケーヤ兵に矢を放ち、民たちを救うことができた。
軍の押し合いへし合いが続くが、カッタッパが守る砦がカーラケーヤ軍によって突破されてしまう。
そして三叉作戦のしるしである旗が下され、カーラケーヤの旗が揚がってしまう。
それを見たマヒシュマティの軍に動揺が走る。
「自国の陣営に敵国の旗が揚がるとは、死(マラナン)と同じだ」
バラーラデーヴァは構わずカーラケーヤ族長の元へと走るが、バーフバリは動揺して後退する兵士の元に加勢に戻る。
「死だ(マラナン)…死だ(マラナン)…」と茫然とする兵士たち。
そこをバーフバリは「兵士たちよ!」と鼓舞する。
「死とはなんだ?
敵を目の前にして撤退するのが死ではないか。
祖国の血を母を侮辱したものたちに踏ませてはなるものか。
私は死を握りつぶす。
私と一緒に戦うものは誰だ?」
その言葉に兵士たちは奮起し、カーラケーヤ軍を押し返すように戦い始める。
バーフバリは戦いを終わらせるためにカーラケーヤ族長を倒しに行く。
カーラケーヤ族長の陣営。
砂煙をあげ兵士を倒しながら二方向から二人の王子が近づいてくる。
バラーラデーヴァは族長の攻撃によって戦車を壊されるが、ガダーの先端を飛ばし、族長が乗った象の頭を攻撃し、族長は地上に落とされる。
バラーラデーヴァと族長は戦うが、なかなか決定打を与えるまでにならない。
そのときバーフバリもたどり着き、族長と戦う。
バーフバリに対し、族長はそこにいるマヒシュマティ兵士、カーラケーヤ兵士を誰彼かまわず投げつけ、バーフバリは人山に埋まってしまう。
バーフバリは圧倒的な力でその人山を族長に向かって投げ返し、その手にはバラーラデーヴァの戦車についていたライオンの頭を模した金属の彫刻が握られている。
ライオンの彫刻によって族長を攻撃し、ダメージを与えていくバーフバリ。
ライオンの口で族長の頭を押さえつけ、そのまま引きずっていく。
族長の首をついに打ち取ろうというとき、バーフバリの耳にはシヴァガミの「敵を埋めてハゲタカに食わせろ」という言葉が響く。
そのとき、バラーラデーヴァ愛用のガダーによって、族長は倒されたのであった。
バラーラデーヴァは雄叫びをあげ、バーフバリは笑顔でバラーラデーヴァを讃える。
カーリー像の前。
カッタッパも民衆も、バラーラデーヴァが族長の首を勝ち取ったことで落ち込んでいる。
ビッジャラデーヴァが息子であるバラーラデーヴァを讃え、シヴァガミに彼が王にふさわしいという承認を確かめようとする。
シヴァガミはバラーラデーヴァの武勲を讃え、国軍最高司令官に任命する。
驚く観衆をよそに、シヴァガミは続けてバーフバリを国王にすると決定する。
「敵を多く倒したものは勇者です。
そして一人でも多く救ったものが神なのです。」
とバーフバリを讃える。
ビッジャラデーヴァのさらなる抗議を遮り、「この宣誓を法と心得よ!」と宣言するシヴァガミ。
観衆はバーフバリを讃え、歓喜した。
アマレンドラ・バーフバリはどこへ?
カッタッパが思い出を語り終わったあと、サンガが神のようなアマレンドラ・バーフバリに一目でも会いたい、と言う。
しかし、カッタッパは悲しそうに言う。
「それはできないのです。神は、旅発たれました」
シヴドゥが、どうしてあんなに強いアマレンドラ・バーフバリが死んだのだ?と問い詰める。
カッタッパは、神でさえも味方の裏切りには抗えなかった、と涙ぐむ。
シヴドゥ「その裏切り者は誰なのだ?」
カッタッパ「その裏切り者とは、私です」
炎に照らされる、アマレンドラ・バーフバリが後ろからカッタッパによって刺されるシーン、目を見開くシヴァガミやバラーラデーヴァ、ビッジャラデーヴァのシーン、刀を突きつけられている男性のシーン、若きデーヴァセーナのシーンが挿入される。
まとめ
「伝説誕生」「王の凱旋」ですから、全く別々の話かな?と思ったんですが、こんなに話の途中で終わってしまうとは思いませんでしたよね(^_^;)
しかもエンディングには「2016年に2が公開」と書かれていたのに、実際には2017年だったそうですよ。
ストーリーを簡単にまとめてみましょう~。
- 2代のバーフバリのお話
- 王位継承を巡って争いが起きている
- じつはシヴドゥは王位継承者
- デーヴァセーナはアマレンドラ・バーフバリの妻
- 王家でのアマレンドラの味方はシヴァガミだけ
父アマレンドラと比べて子のマヘンドラ(シヴドゥ)はやんちゃって感じで、少し声は高め、髪も短めなので、案外見た目が一緒でも混乱しませんね!
インド映画で楽しみな歌や踊りもありましたが、踊りは案外少ない印象です。
実は日本で公開されたのは国際版なので、かなりカットされたシーンが多いんですが、カットシーンに一つ曲があるのでそれを聞いてみるのも面白いですよ~。
かなり続きが気になるので、時間が許されるならすぐに見ることをおススメします!
気合が入った映像作りなので、ブルーレイ購入も後悔しませんよ(*^。^*)
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参考
Amazon | 映画「バーフバリ」ヴォーカル&サウンドトラック | サウンドトラック | サウンドトラック | ミュージック